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「遅かったね?緋音」
席に着くと、隣から聞き慣れた声が降ってきた。
「美那。また同じクラスだねっ」
隣の席の娘は、高校からの親友、斎原 美那。
唯一何でも話せる。
………最大の秘密があるけど。
とりあえず、走り詰めだったから、疲れて机に突っ伏した。
と突っ伏したのと同時に、ガララと扉が開いた。
途端に、女子たちから黄色い声。
───うるさっ!何?
なんて、あたしが気にすると思うか!
構わず寝る体勢に入った。
と、
「机に臥せっている君!顔上げてください」
その声に、あたしは臥せたまま目を見開いた。
聞くだけで分かる
だって、この声…
あたしの愛する
旦那様の声!
あたしは顔を上げた。
「今日からこのクラスの担任になりました。香坂 時です。よろしくお願いします♪」
えっ?
「ええぇぇぇぇ~!!!」
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