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タンッ
恭のドラムの角を叩き、合わせるための音を出す。
この曲が始まる緊張感と期待が入り交じったこの空気が俺は好きだ。
タンッ
タンッ
―――――
前奏が始まる。
恭のドラム
千歳のベース
祥のギター
それと俺の声とギター。
四つの音がが一つになるような感覚に陥るくらいコイツらとはやりやすい。
一体感…と言うより共鳴しあっている。
そういったほうが合っているだろう。
他の奴らにはたった一曲、まぁ四分程度にしか思えないんだろうが俺にはとても長い時間に思えた。
ダァンッ!!
最後のドラムの音が響き渡る。
新入生達は唖然としているのか?
全く動かないんだが…。
まさか下手だったのか?
俺の歌が!?
パチ
パチパチ
俺がそう思っているとき新入生の一人が立ち上がって拍手を送ってくれた。
それが鍵になるように次々と新入生達が立ち上がっていき、最後には全員立ち上がって拍手を送ってくれていた。
ワァァァアア!!
「新入生ども!!この学校でやりたいことを見付け、それに向かって歩き進め!!」
拍手の中俺はマイクを使って話す。
言い終えるとまた、盛大な拍手が鳴り響いた。
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