まさに悪夢

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少年「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!」 少年は森の中を必死に走って行った。 「おおぉぉ~……」 すると今まで熱心に少年を追いかけていた異形の者達はゆっくりと走るペースを落としてやがて少年を追ってこなくなった。 少年「ハァ………ハァ………ハァ……撒いたのか?」 少年は更に森の奥に進み、肺が焼き切れてしまうのではないかと思う程走り、今は両手を膝につけてその焼き切れてしまいそうな肺に新鮮な酸素を存分に送り込んでいた。 「ハァ……ハァ……スゥ……ハァ~……スゥ……ハァ~……」 少年は深呼吸して無理やり呼吸のリズムを整えた。まだ連中が来ないと言う可能性は無いため、いつでも逃げられる様にだ。 そして少年はある物に気がついた。 「……リンゴ?……腹減ってるし………今の内に食っとくか……」 少年は木になっている真っ赤なまるで血の塊で有るかの様なリンゴを無造作にひとつ木からむしり取ると躊躇いも無く、ガブリと一口かじりついた。
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