一ノ章

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      閉じた君の目蓋に    そっと 唇を寄せる       君は今 何を思うだろう     微かに上下する胸の奥に  どんな想いを抱えているのか    いつだって 君は 何も言わない        確かに 笑っていた     微笑んで傍にいてくれた       嘘なんかじゃない    そんな君に何度も助けられた          それなのに     僕は君を 護れなかった          僕の眸から零れた涙が      君の頬に落ち 流れた   まるで 君が泣いてるかのように             「 傍に いるから 」             だから 早く目を覚まして         もう一度  僕の名前を呼んで 微笑って    
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