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「席に着け。おまえら受験生なんだからちょっとは勉強しろよ。」
担任が朝のHRをするために教室に入ってきた。
担任はまだ若く、生徒達に人気のある先生だ。
「あ!!!宮ちゃん。おはよー」
一緒に話していた子、聡子が話し掛けた。
前、少し聞いた話だと、聡子は本気でこの担任のことが好きらしい。
担任(以下宮ちゃん)と話しているとほんのり頬を染める。
聡子は男受けする容姿だった。黒髪でセミロング。ぱっちり二重でまつげも長い。学校に来るときもばれない程度の化粧をしてくる。
多分クラスの男子の中には聡子に恋愛感情を持った奴も少なくないだろう。
ほら、担任も万更でもない。繕った笑顔じゃないもの。
「はい、はい。おはよ。席に着け。今日は転校生を紹介する。」
「「まじでー!!!???」」
クラスのテンションが一気にあがった。
あたしはというと、特に興味もなく、教室の窓から見える空を眺めていた。
「落ち着けって。時期が少しおかしいが、親の転勤で転校になったらしい。
岸辺。入ってきなさい。」
岸辺という子が教室に入ってきた。
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