はじまりのひ

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入ってきた子は、身長が高く、少し長めの髪の毛を器用にセットした、いかにもイマドキな男子だった。 「マジ、先生、両親の転勤とか先に言わないでよッ!!!言うこと無くなったぁ。 ということで、このクラスになりました。岸辺涼です。よろしくー。」 岸辺涼の印象は、軽そう。 この一言に尽きる。 HRが終わり、皆岸辺の周りに集まった。 ワイワイと騒ぐクラスを客観的に見て、自分もこの中に入らなければいけないねかな?なんてぼんやり考えていた。 「おーい!!!奈菜。何やってんの!!!こっちに来なよ。」 聡子が大きな声で呼んだ。 スイッチを切り替えて、クラスの中心、岸辺涼の元へ行った。 .
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