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圭三は帰って行った
彼女の居る街へ………
片手を挙げて走り去る背中を、いつまでも見つめていた
『未夢……このままでいいの?』
私を気遣って、千絵が聞いてきたけど………私は、何も言えない
だって、まだキチンと《好き》とも言ってないし………
アイツには彼女が居るし………
黙ったままの私を、千絵はしばらく見つめていた
突然………
『好きなら《好き》って言えばいいじゃん!!彼女から奪っちゃえ!!』
『えっ!?』
行動派の千絵の一言は、ネガティヴな私の心に、突き刺さった
(彼女から……奪う……)
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