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(コレを言ってしまえば、何かが変わる………でも、全て失うかも……)
電話の向こうからは、明るい圭三の声が聞こえてる
『……圭三………』
『んっ、どした??』
『私ね………圭三が……好き……圭三は私の事、どう思ってるん?』
……言ってしまった
『ワイも未夢の事、好きやけど……彼女居るし………いい加減な事、出来ん……』
『そうだよね……ゴメン……』
『未夢が謝る事あらへん!!ワイのせいや……でもな、未夢とはずっと友達で居たいんや!そしたら、ずっと仲良く居れるやん♪駄目かな?』
圭三の言葉は嬉しかった
私は泣くのを必死で堪えて、努めて明るく振る舞った
『そうだね……じゃあまた、遊びに来てよ!!待ってるから……ありがとね……バイバイ』
『ゴメンな!!じゃあまた!』
私はそっと受話器を置いた
その瞬間、それまで堪えていた涙が流れ落ちた………それは、止まる事なく………次々と流れていく
圭三………ありがとう
私、圭三と出逢えた事忘れないよ………次に逢ったら、きっと笑顔で話すから………今日は、泣かせてね……
私は静かに……………泣いた
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