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次の日、圭三に電話した事を千絵に報告した
『そっか……やっぱ彼女には勝てなかったんだ………でも、未夢頑張ったね!』
そう言って、私の頭をそっと撫でてくれた………
『………ありがと……』
私は…………また泣いた
千絵の優しさが嬉しくて
窓の外には、もう秋が来ていた
中庭の銀杏が、黄色い葉を落としている
色づいた葉が落ちていくように、私の恋も………終わった………
分かっていた筈なのに………
こうなる事は…………
でも、やっぱりツラい…………
へこんだ私の隣で、しばらく黙っていた千絵が
『でも、友達で居てくれるんでしょ?また逢えるじゃん♪いい方にとればいいんじゃない!!』
そう言って、私の肩をポンっと叩いた
千絵のそういうトコ大好き、元気が出てくるよ
いい方に取らなきゃね!!
『そうだよね!ヨシ、友達なんだから、また逢えるさ!!』
私は、右手でガッツポーズをして見せた
千絵の励ましに、精いっぱいの明るさで応えてみた
そう………今は、コレが…………精いっぱい
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