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「あんたも馬鹿だねー。」
目の前でため息をつくのは
親友の春。
「だって…なんか自分は
他の女の子にも笑顔
振り撒いてるのに私だけ
責められてさ?」
「優志先輩のはくせでしょ。」
「そ、うだけど…。」
はぁ、とため息。
「いいじゃん。
嫉妬されるなんてそれだけ
愛されてるって事じゃん。」
「えー…。だって…辰先輩も
そんな嫉妬するの?」
辰先輩、というのは春の彼氏。
「ううん。
辰は私がなにしてても
怒らないんだ。
…なにしてても、さ。」
そう言う春の目が淋しそうで
私は慌てて話題を変える。
「ねぇ、優志さんは
浮気とかすると思う?」
「…さぁ?
千晶と喧嘩したんでしょ。
やけくそになったりしてね。」
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