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「何を知った風な。何が分かると言うんだ!」
「何だって知っていますよ。貴方は、強迫性改行で空気感を出さなきゃ病、でもありますし、強迫性笑顔コメントじゃなきゃ心象悪くしちゃうかな病、も患っています。あと軽度ですが、強迫性含み損はそのうち含み益に反転するから放置病、強迫性メール返信は間を置かないと恰好悪いんじゃないか病、強迫性自分から謝ったりしたら相手を甘やかすだけだ病、強迫性体言止め連発恐ろし病……」
「五月蝿い! 何様だって言うんだ!」
「特効薬が欲しくなりましたか?」
充は携帯を叩き折り、打ち棄てた。
過呼吸になるのを必死に抑え、髪の毛を掻き毟り、小便跡で薄汚れたタイルの継ぎ目を凝視しながら、自分は悪くない、その理由だけを必死に探した。
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