恋綴 第四巡 冬想い

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寒さに凍える体を一人抱きしめながら、真っ白空を眺めている。 舞う雪んこと共に、大きな翼を羽ばたかせて、安住の元へ飛翔する白鳥たち。 その飛ぶ姿の優雅さに、心魅了されながら、先に見える、可憐な姿を眺める。 白い雪が装飾のように見え、貴方を更に際立たせる。 雪に無邪気にじゃれつきながら、貴方が吐く息は暖かく、白い中に楽しげな歌が交じっていた。 楽しげにそして、慈しむように見つめながら、雪を手にして。言葉を吐く。 ~またあえるのかな。~ その言葉の先が気になる私は、貴方から目が離せず、佇んでいる。 貴方の視線は遠くにある。 私のことには気づいてないのか。 小さな声で一言。 少しでいいからこちらに気づいてくれないかな。
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