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🏠PM11時…🌃
武春が帰って来てからの雅は、徐々に落ち着きを取り戻したようで…
朝から起きた不思議な出来事を、もう一度詳しく武春に伝えると…
一通り話を聞いた武春は、まだ半信半疑ながらも思った。
何とも不可解で理解しがたい、謎だらけの現象だが…
もし仮に、雅の言う通りにお腹の子が声の主だとしたら、こんなに素晴らしい事はない…
そこまでポジティブに思えてきたようだ。
😃【み~たん、分かったよ。じゃあ、2人でその声が本当にお腹の子かどうか確かめてみよっ。】
😃【そうね…怖いけど、それが一番早いもんね。それにさっ、たっきーはまだ信じてないみたいだしーっ!!】
😃【そ、そんな事ないってばぁ…】
痛い所を突かれ、武春はバツの悪そうな顔をしていたが、それよりも今は謎の声のが重要…
2人は早速、お腹の辺りに話しかけてみる事にした。
武春ははやる気持ちを抑えながらも、ワクワクしながら雅に言った。
😃【じゃあ、先ずは俺が話かけてみるね。】
😃【うん…】
😃『ゴクリ…』
雅は固唾を飲み、小さく頷く。
😃【もしも~し、聞こえるか~いっ…?
俺は君のパパだじょ~っ!聞こえたら、返事をしてケロローンッ!!】
😖(どんだけ蛙が好き…?しかも、幼児言葉だし…)
武春はそう声をかけ、雅の下腹部に耳を近づけてみるが…
😱「……」
何も返事はなかったが、それも仕方ないだろう…
😱(こいつ誰だぁ…?知らない人とは口を聞いちゃいかんし…)
そんな言葉、誰が教えたかは不明だが、そう思われたのにもちゃんとした理由があった。
なにせ胎児はまだ4ヶ月…母親ならまだしも、父親が毎日お腹に話しかける事はまれな事だから…
武春は暫く耳を当ててはいたが、諦めたのか残念な顔をして…
😃【何も聞こえにゃぃ…】
と、今にも泣きそうに頭を上げた。
今度は雅の番だ…
😃【ねぇ坊や、聞こえる…?私はあなたのママよ…】
すると胎児は安心したのか、すぐに返事を返す。
😱「あぁ…聞こえてるよ。ところで、さっきの声。ありゃ誰だい…?」
😃😃【し、喋ったぁっ!?】
それは2人にも、しっかりと聞き取れる声であった。
だが、それを聞いた2人は驚きよりも複雑な表情…
😃喜ぶ、雅。
😢泣く、武春。
(父親ってホント、悲しい存在よね…)😢
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