『懐妊』

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🏠PM6時…〓 時は夕刻。 本日めでたく妊娠が判明した雅は、夫の帰りを待ち遠しそうに、夕食の支度をしていると… キッチンの窓の外から、バタバタと足音が聞こえてくる。 😃【あっ、たっきー帰って来たかなっ!?】 そのけたたましい足音に、雅がいそいそと玄関へ向かと… 《ドンドンッ!!》 😃【みーたぁんっ。たっだいま~っ!】 やはり、武春が帰って来たようだ。 😃【おっかえりぃーっ♪】 だが、武春は中々玄関から入って来ない。 😃【あれぇ…?】 雅が不思議そうに首を傾げていると… 😃【み~たぁん、家の鍵忘れちゃったよぉ、開けてぇぇ~っ】 などと、玄関の外から情けない声。 このように… 武春はかなり間の抜けた夫のようだが、何せ2人はまだ新婚ボケの真っ只中。 雅からすれば夫を愛するが故か、そんなオッチョコチョイな所も、今は可愛くて堪らないのだろう。 (後々、ウザくなるのだろうが…)😁 思わず愛おしそうに、はにかむ雅。 😃【もうっ、またぁ…本当っ慌て者ね~っ♪】 そう言いながらも、嬉しそうに鍵を開けてやった。 『ガチャッ!』 😃【み~たんっ💕】 😃【たっき~っ💕】 2人は互いに叫びながら、まずは熱い抱擁など…💓 ところが、武春が勢い余って強く抱きしめ過ぎたのか… 😃【キャッ!!そんなに強くギューッしたら、赤ちゃんが苦しくなっちゃうよ~っ!!】 すると慌ててその手を緩めた武春は、すぐに雅のお腹に手を当てて… 😃【あっ、ヨチヨチごめんよ~! パパは嬉ちくて、嬉ちくて、つい調子に乗っちゃったんだよ~♪】 そうお腹に向かって優しく話しかけたのだが… いくら妊娠が判ったとは言え、まだ3ヶ月を過ぎたばかりの胎児には、武春の声など聞こえるはずもない。 しかし、始めての子を授かった夫婦は、殆どがこんな感じで… 目も当てられない程の、バカ丸出しになるのも無理はないだろう。 ところが…である。 お腹の中の胎児には既に、武春の声が聞こえているとしたら… 物語は続く。😃
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