110人が本棚に入れています
本棚に追加
『異変』
🏠AM9時…☁
時の経つのは早いもので、雅の妊娠が判ってから、早1ヶ月が過ぎ…
そろそろお腹の中の子も、妊娠4ヶ月目を迎えようとしていた。
初めての妊娠にしては今の所。心配していた悪阻などの体調不良も殆どなくて、毎日が順調そのもの。
それに少々間が抜けてはいても、それを差し引いて余りある、優しい夫の愛にも包まれ…
とても幸せな日々を送っていた。
今朝も武春を会社へと送り出した後、すぐに朝食の後片付けやら掃除、洗濯を済ませ。
大好きなチョコレートをお茶菓子に、毎朝恒例となった珈琲タイムを楽しんでいた。
こんな些細な時間でも、主婦にとっては至高の一時なのだ。
😃【ふぅ~っ、ひと仕事終えた後の一杯は、特に美味しいのよねっ♪】
そう呟きながら、引き立ての珈琲を一口すする。
すると、その時だった…
😱「ニガッ!!」
😃【あれぇっ…!?】
雅の耳に突然、何処からか小さな声が聞こえたような気がした。
😃【な、なぁにぃ…今、苦いって聞こえたような。誰も居ないのに変ねぇ、気のせいかなぁ…?】
雅はおかしいとは思ったものの。その時は余り深く考えず。
もう一口、珈琲をすすり、静かに耳を澄ませてみたが…
😱【……】
今度は特に、何も聞こえなかった。
😃【なぁんだぁ…やっぱり空耳だったのかぁ。】
そう納得すると、武春が胎教の為に買っておいてくれた、クラッシックのCDを聞き出した。
これから夕方の買い物までは、妻の自由時間。
雅は再びソファーに腰掛け、チョコをひとつまみ口に頬張ると…
😃【ううぅ~んっ…ふわぁ~あっ!!】
と、大あくび一発。
😃【さぁ、お昼までのんびりしよぉっとっ♪】
本日も専業主婦であり、妊娠さんでもある。雅の平凡な1日が始まろうとしていたが…
さっきの得体の知れない声の事など、すっかり忘れてしまったようである。〓
最初のコメントを投稿しよう!