『異変』

4/4
前へ
/35ページ
次へ
🏠PM10時…🌙 『ドンッドンッ!!』💥💥 😃【俺だよ~っ、みーたんっ。帰ってきたよーっ!】 武春は言葉通り、全速力で家に帰って来た。…しかし、鍵はない。 😃【み~たんっ。ただいまっ!!たっき~だよっ、早く開けて~っ、開けて~っ!!】 雅も武春の帰りを今か今かと、玄関で待っていたのか、すぐにドアを開ける。 😃【た、たっきー…おかえりぃー、怖かったよぉ。】 玄関先で怯えている妻の姿を目の当たりにして武春は、いつもの抱擁も忘れて… 😃【み~たんっ。お腹の中から変な声がするって、マジなのかいっ!?】 と、着の身、着のまま切り出すと… 😃【本当よぉ!確かに、私のお腹の中から聞こえたのっ!!ニガいだの、苦しいだのって…】 と、雅はまだ興奮気味にまくし立てる。 😃【そ、そんなばかなぁ…??】 武春はまだ何事か理解出来ぬまま、雅の真剣な表情に驚くしか無かったのだが… 冷静に考えてみれば、お腹の中の子はまだ妊娠4ヶ月目になったばかり… そんな胎児が、言葉を喋るなんて有り得ない。 武春は、率直に雅に聞いてみた。 😃【なぁ、み~たんさぁ。もう一度だけよ~く思い出してみて… その声ってひょっとして、み~たんのお腹が減り過ぎてて… グウ~って、鳴った音と、間違えちゃったんじゃなぁ~い?】 😃【えっ…】 その言葉に、雅は一瞬ムッとしたが… 実は3時のおやつに、シュークリームを3つも食べたなんて言えない。 1つは武春の分なのだが、つい全部食べちゃったのだった。 その事を思い出したのか、雅は慌てて… 😃【失礼なっ、私何も食べてませんけど~っ!! それにあれはお腹の音なんかじゃないしぃ~っ!! たっき~のばかぁ~っ!】 と、その場は泣いてごまかそうとした。 😃【わっ、み~たんごめんよぉ…】 相手が単純な武春ならではである。 そんなやり取りの後、リビング゙に戻った2人。 武春はまずは食事を済ませ、雅が落ち着いてからゆっくりと、詳しい話を聞く事にしたようだ。 夕食の時… 武春はテーブルの隅に、自分が食べれなかったシュークリームの空箱が目に入ったが… 敢えてそこには触れなかった。と、言うより、触れられなかったようである。 (武春くん、君は気も小さいのね…)😖
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加