『確信』

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『確信』

その頃、雅の子宮の中では… ドクンッドクンッ💓 ドクンッドクンッ💓 何やら母体の鼓動が、急にスピーディーになってきたようだ。 その原因が自分自身の発した声にある事など、勿論、胎児は知るはずも無いのだが… こんな時は子宮の中まで心音が鳴り響き、外の音も聞きとりにくくなってしまうらしい。 ついさっきまでは、賑やかなテレビの音と、けたたましい笑い声とが、母体を通じて体にまで響いていたし… 同時にお腹の中が小刻みに、広くなったり、狭くなったりで思わず… 😱「苦しいっ…」 なんて、声を出してしまったが… その後急に、鼓動が早くなり出したのだった。 だが、暫くするとその鼓動も、徐々に収まりだして… 😱「うん…?ちょっと、落ち着いたようだな。また、話し声が聞こえてきたぞ…」 そう… 今や胎児には着々と、子宮の外からの音や、声が聞こえるようになっているらしい。 しかしながら何故、この胎児には言葉を理解する事や、話す事が出来るのだろうか…? 無論、胎児自身もまだ、自分が何者かなど気付いてはいないようだ。 ひょっとして、この不可解な現象を引き起こしているのは、神様のイタズラか…? はたまた悪霊の仕業か…? 果たして、この胎児の正体や如何に。🆗
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