俺と妹

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      これが健全な兄弟の会話とは到底思えないが、これくらいしか話題がないので仕方ない。       妹の乙葉(おとは)は兄ながら可愛いと思うし、男子からも好かれるだろう。       癒しを全面にアピールする大きな瞳も良い。汚れに染まっていない笑顔も良い。天使の輪でも付いてるかのように綺麗な栗色ストレートも肩くらいの長さで丁度良い。だが、一番良いのは壁のように薄い胸にあるだろう。       我が妹ながらに何てポイント高いんだ。       「あれ? お兄ちゃん何泣いてるの? そんなにハマーン様に俗物って言われたかった?」       「いや違うんだ。あまりにお前がすばらし――あ、いや! お兄ちゃんはハマーン様よりカミーユに修正されたいんだ! だから泣いた!!」       「えー? お兄ちゃんって変態だったりしちゃうー?」       いちいち可愛いなぁもう。 なんだよ、「しちゃうー?」って。そんなに俺の目を見て言う台詞かよ。妙な気分になるぞ。       「あはは、違う違う。カミーユの壊れっぷりが好きなんだよ。逆に本名が解らないようなイケメンは好きじゃないしな」       「キャスバル兄さんの事?」       お前はアルテイシアか。流石に詳しいじゃないか。まぁこんなの常識か。      
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