危ない予感

9/9
前へ
/59ページ
次へ
      「あれぇ~? 実の妹に……うふっ、お兄ちゃんったら、えっち」       「ち・が・う!」       「ふ~ん?」       「お兄ちゃんはな、先天性ボツキリヌス病ってのに犯されてるんだ。パンツに擦れただけで限界さ」       あー、言ってて悲しい。       「そお? そりゃ大変だね。私も先天性ビッチャビチャ病に犯されて――って、お兄ちゃん?」       「本当か? 本当に……」       「う、嘘だよ! お兄ちゃんバカだなぁ」       「……」       やがて妹は、ソファーから静かに立つ。       そして、寂しいような、悲しいような呟きを漏らした。       「……私達……兄妹じゃなかったら良かったね……」       乙葉は、そのまま黙ってリビングを後にした。       そして俺は、頭を抱えながら悲しみの呟きを放った。             「これ、なんてエロゲ?」            
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4463人が本棚に入れています
本棚に追加