乙葉

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    俺の問いに答える乙葉の声は震えていた。     「だって、だって……。お兄ちゃんと話せなくて寂しかったからっ」     とき〇モのような展開に戸惑いながらも、俺はオムライスを見た。     マップ兵器みたいな臭いはしない。見た目も悪くない。俺の為に練習したのか……。     「乙葉、ありがとう。食べても良いか?」     「う、うん。あんまり自信ないけど……」     なんか謙虚ですね。いつもそんくらい謙虚ならな。     俺はとりあえず一口。     口に含むと、玉子とチキンライスの絶妙な旨みが広がり、気づいたらガツガツと食べていた。     う、うますぎる。こんなの乙葉じゃねぇ。     「お、お兄ちゃん。そんなに急いだらダメだよ」     気にせず俺は食った。     気づいたら無くなっていて、俺は素直に思った事を言った。     「美味い」     「ほ、ほんと!?」     「あぁ。驚いた」     「良かったぁ」     乙葉に笑顔が戻る。やはり可愛い……などと思ってしまう俺を誰が責められようか。    
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