乙葉

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    「乙葉、ありがとう。本当に美味かった。また作ってくれよ」     言いながら、俺は乙葉の頭の撫でた。まるでエロゲの主人公のように。     「えへへー♪」     はうっ。かぁいいなぁ。おっもち帰りぃ。     「お兄ちゃん」     「な、なんだ?」     悶えていたら、急に乙葉が呼び、俺は焦った。     何故か乙葉の顔が近付いている。口付けの射程距離に入っているが、純潔保存会に所属する俺は手を出せない。     「あれ? お兄ちゃんどしたの? 顔赤いよ? トイレでも我慢してるの?」     「ばっ!? ばか! 我慢なんかしてねぇよ!! してるけどしてねぇよ!!」     俺は焦りながら後退した。しかし、無情にも背に固い壁の感覚が広がった。     そうだ、ベットの上だったんだ。     気付いた時には遅く、壁に寄り掛かる俺に近付く妹。なんだか心配そうな表情だ。    
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