乙葉

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    「大丈夫?」     「だっ、だいじょぶ!」     ベットの上と言う事もあり、俺の心臓はピョーンと跳躍する。あばばあばばあばば、って気分だ。     「お兄ちゃん」     妙に色っぽい声を出して、俺を見つめてくる。そんな声出しちゃいや~って気分だ。少女漫画かボケェ!     「とき〇モってさ、なんで三年もやる必要あるんだろうね?」     「そ、そりゃゲームだからな。三年でヒロインの心をガッチリ掴むんだよ」     「……私は、三年も待てないな……」     だから! そんな声出しちゃいやぁぁぁぁぁぁあ!!     「ねぇお兄ちゃん」     あぁ、爆発しそう。体の一部分が不自然な膨張をしている。その膨張した部分がキュンとした。どーてーを馬鹿にして楽しいのか。     「私、好きな人できたみたい」     ガーン、ガーン、ガーン、ガーン、ガーン。     俺の頭の中で、何かが激しく崩れる音がした。    
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