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あれ? 乙葉の頬が赤い。これは尿意とかじゃないのか? どーてーの勘違いじゃないのか?
「……お兄ちゃんの事が好きなの」
「乙葉……」
「大好きなのっ! 胸が苦しいの! 兄妹だとダメだって事くらい解ってる! でも死ぬほど好きなのっ!!」
「お、乙葉」
「う~。解ってるよ。兄妹じゃダメなんだもんね……。でも、恋って凄く辛いの。気持ちを知ってほしくて、でも言えなくて」
そうやって涙声で言う乙葉の表情は、少女じゃなかった。女の顔だった。
「あは、気持ちを伝えたら楽になると思ったけど……やっぱり苦しいや」
無理して笑う乙葉が、なんだか切なくて、悲しくて、キュンとして、気付いたら、
「……っ!」
唇を重ねていた。
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