アゲハ蝶1~始まり~

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北か南か、東か西かもわからないが、とにかく足を進めた。 サラサラの砂が足に絡み、なかなか思うようには進まなかった。 暑さと乾きが僕を襲う。 何時間経ったのか、或いは数十分しか経ってないのかわからないが、早くも体の限界が近づいてきた。 意識は朦朧とし、視界もボヤけてきた。 それでも前に進まなければと思い、必死に足を出し続けた。 しかし、体は持ち堪えることが出来なかった。 足を出して、そのまま僕は倒れた。 砂は太陽に熱せられ酷く暑かったが、もうそれから逃れようとする気力もなかった。 (あぁ……死ぬのかな……) そう感じたのを最後に意識は遠のいた。
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