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北か南か、東か西かもわからないが、とにかく足を進めた。
サラサラの砂が足に絡み、なかなか思うようには進まなかった。
暑さと乾きが僕を襲う。
何時間経ったのか、或いは数十分しか経ってないのかわからないが、早くも体の限界が近づいてきた。
意識は朦朧とし、視界もボヤけてきた。
それでも前に進まなければと思い、必死に足を出し続けた。
しかし、体は持ち堪えることが出来なかった。
足を出して、そのまま僕は倒れた。
砂は太陽に熱せられ酷く暑かったが、もうそれから逃れようとする気力もなかった。
(あぁ……死ぬのかな……)
そう感じたのを最後に意識は遠のいた。
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