10月17日 ~初めての夏、そして~

2/2
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「愛してるよ。ずっとずっと愛してる…」 本当にあっという間の3年間だった 君が俺の元に家出同然で来たのが少し肌寒くなってきた10月 大きなピンク色のバック一つと とびっきりの笑顔で君は俺の元に来た。 大切な大切な君の笑顔 愛しい愛しい君の全て。 その事だけで全て上手く行くと思い信じた2人。 過ちは 2人が子供だっただけ… 2人が一緒に過ごした3年と言う月日は周りがどうこう思えるほど単純でも簡単でもない日々じゃない 生活と言う基本が崩れるのにはそう時間は必要じゃなく、2人の絆にも溝が生まれて行った 何度も何度もその溝を埋め合って 何度も何度も泣きながら夜を過ごした。 あの頃の事は一生忘れる事なんて出来ないよ 俺の周りは君を悪く言う奴もいるけれど、俺は今でも君だけを想い続けてる。 サヨナラが訪れる何日か前、初めて2人で旅行に出掛けたね 宛てもなくて金もなくてガソリンだけ満タンにして2人は旅に出た 行き先はないよ、なんて言ってたけれど本当はね、君を実家に送り届けるのが俺の目的でした。 このままじゃ君の人生をダメにしてしまうと思ったから… サヨナラじゃなくて1度最初に戻ろうと考えたから… だから何も言わずに俺は君の故郷に車を走らせた 途中で小さな街の小さなプラネタリウムを観たね。 30分の短い時間の中で俺は途中で寝ちゃってさ そんな俺を君は優しく名前を呼んで起こしてくれて… その時、俺の頬から涙が落ちたのはアクビが出たからじゃなくて、君を愛した自分を憎んだからかも知れない… 俺さえ君の前に現れなければ君はもっと普通の幸せを選べたのかも知れない… 本当にごめんね そんな気持ちを知られたくなくて俺は必死に笑ってみせた そして君も笑ってた ニコニコしていつも通りに… …それが最後に見た君の笑顔になったよ 2人は戻って車に乗ると同時に雨が落ちてきた。 俺はエンジンをかけて車を走らせた。 雨は強くなるばかりで…まるでこれからのサヨナラを占うかの様に降り続いていた。 この話はまだまだ続きます。 大切な話だからゆっくり伝えたいと思っています。 書き終えるのがいつになるか分からないけどゆっくりお付き合い下さい。 ではまたの機会に…
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!