信勝の仕返し

2/9
前へ
/305ページ
次へ
家康に宛てた詰問状の返事は、昌信が言った通りのものであった。 信勝は昌幸と、昌信から授かった策を具体的に練った。 「先ずは、信雄を踊らす必要が有りますな。」 昌幸が言った。 「あ奴は清洲会議の恨みが秀吉にあるはず。」 信勝が言った。 「あのおり、信雄は家康に近づいておりますから、信雄に家康を動かせましょう。」 昌幸が言った。 昌幸は信雄の居城である長島城に向かった。 信雄と対面した昌幸は、秀吉が三法師の後見人とし、その実は己が天下を狙っている話し等をし、織田家の主は信雄殿こそ正当であると諭した。
/305ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1645人が本棚に入れています
本棚に追加