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「分かっておる。しかし、武田はこの機に織田領に攻め込むと申した。すれば、秀吉も兵を退くか、裂くしかあるまい。これは、間接的な援軍じゃ。」
家康が言った。
「確かにその通りですな。」
正信が言った。
武田軍は動いた。
三万の軍勢が、秀吉軍と信雄、家康軍の対峙する、真ん中の高台に現れた。
秀吉も家康も突如現れた武田軍を見て驚いた。
秀吉は、官兵衛に言った。
「武田は、信雄、家康連合軍の援軍か?」
「彼処に陣取りましたから、援軍とは考えにくいですな。」
官兵衛が答えた。
「どう云う腹づもりじゃ?」
秀吉が聞いた。
「我等が戦の様子を見に来たのでは御座らぬか。」
官兵衛が答えた。
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