奥州の覇者 伊達政宗

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「厄介だな。昌幸の騎馬鉄砲隊は安土に残して来たからな。」 信勝が言った。 「それならば、心配ご無用で御座います。」側で話しを聞いていた信繁が言った。 「どういう事だ。」 信勝が聞いた。 「はっ、我等兄弟、父の命により、騎馬鉄砲隊三千ずつ父より、拝領しております。」 信幸が答えた。 「何と!六千の騎馬鉄砲隊か!」 昌信が言った。 「さすがは昌幸だ!」信勝が言った。 「その者達を至急、小田原に呼ぶのだ。」 昌信が言った。 「はっ、」 と言い、信繁が席を立ち、暫くして戻って来た。 「真田の忍の者に言いました故、三日の内には参ります。」 信繁が言った。 「全く見事よな。」 信勝が感心した。
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