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時間ぴったりだ。 いつも通りにレイトフォード診療所のドアを開ける僕。 “クライス・マクレインは時間を守らなければならない。” 頭の中の僕が僕に言う。 別に反抗出来ない訳ではない。 ただ、反抗するメリットがないだけだ。 だから、だから… 気がつくと僕は、Dr.の居る診察室のドアをノックしていた。 今日の打ち合わせの為だ。 “クライス・マクレインはドアをノックしなければならない。” それくらい誰だって知っているし、実行している。 僕は頭の中の僕を少し馬鹿にした。 僕は僕でしかないのに。
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