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学校のチャイムが下校時刻を告げた。
四角い校舎の中で、ほぼ直線のみで造られた教室や廊下を時間に従って毎日同じように行ったり来たりしている。
よく飽きないものだ。
いや、実はとっくの昔に飽きているけれども体と気持ちが慣れてしまっている。
小学校から始まって二十歳になるまで、人生の4分の1をこんな環境で過ごす事を考えたら気が狂いそうだ。
俺はそんな事を考えながら自転車にまたがり、夕方のどんよりとした街の中を家へと向かった。
その帰り道の途中だった。
春の花が咲き乱れている広い畑の中に造られた道に差し掛かった時だった。
舗装されたばかりで鈍く黒光りしているアスファルトの上を自転車で走っていると、少し先に道の端で畑に足を降ろして座っている人が見えた。
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