水がなくなる夢

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周りの人達は次々にヒビ割れ、崩れていく。その時俺は、逃げ場がないことを知った。      振り返ると、後ろをついて来てるはずのあいつがいないのだ、どうやら途中で崩れ去ってしまったようだ。悲しむ間もなく、今度は隣にいるもう片方の友達の顔にヒビが入っているのに気づいた。   「おい... お前、死ぬなよおい!」   しかしそいつは、俺の目の前で崩れ落ちて砂になってしまった。   「うわあぁぁぁぁあ!!」   俺は泣き叫んだ。流す涙は頬を伝うことなく乾いていく。      行くあてもなく俺はさまよった。空を見ると、憎いほど輝く太陽。   「…‥… 。」   俺は友達が目の前で死んでいくのを、ただ見ているしかなく… 。無力感のあまりその場に立ちつくしていた。太陽を両手で掴もうとしてみる。ヒビが入っていた―― 。    俺はこれから干からびてしまう。嫌だ… 俺はまだ死にたくない! 死への恐怖が全身を震えあがらせる。   「あああぁぁぁぁ―― ―― ぁぁあ... ああ夢か。」        体は汗だくになっていた。   「恐えぇ夢だったな…‥… あー喉渇いた。」   俺は顔を洗うのを忘れ、水を飲みに向かった。ある晴れた日の朝。
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