呪文書を手に入れる夢

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呪文書を手に入れる夢

 ある日の出来事だ。学校が終わって家に帰っているときのこと。道路に一冊の本が落ちていた。気になったので拾ってみた。深い緑色、表紙には六旁星が描かれていて、まるでどっかの宗教などでよく見る経典のようだ。パラパラと本をめくってみる。見たことのない文字が使われていて、全く読めない。俺はその本を家に持って帰って保管しておいた。      何日か経ち、あの本の事を忘れかけていたときだった。突然知らない人が、   「呪文書をよこせ。」   と言いながらこっちへ向かって走ってきた。俺はあの本の事を思い出した。どうやらあの人は本を奪いにきたようだ。俺はとりあえずその場から逃げ出す事にした。すると、黒いスーツを来た人達が次々と襲いかかってきた。俺は必死で逃げたが、行き止まりになってしまった。      その時、どこからか声が聞こえてきた。   「君のカバンの中に呪文書が入ってる。取り出して。」   言われるがままにカバンの中を覗いた。すると、家にあったはずの呪文書がカバンの中にあるのだ。とりあえず呪文書を取り出した。再び声が聞こえる。   「呪文書を持った? 次は魔法使いになった自分を想像してごらん。魔法を使うんだ。」   「魔法が… 使える…‥ 」
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