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『ねぇ綾、今日ヒマ?』
『え?…うん…』
『本当?じゃあ、今日終わったらラィブ行かない?』
『ラィブ…?』
『うん♪何かね、高校生ラィブがあるみたいで高校生は無料で入れるんだって』
笑顔で話しかける香織
(…ライブかぁ…)
あたしはあまりライブとか行った事なくて、どんなところかも知らない
少し不安な顔をしたあたしに香織が話す
『高校生なんだし、やっぱ出逢いも欲しいじゃん♪それに、色んなバンドがいるらしいんだけど…。ポップからロックまで色々なのがあるんだって』
『ね!綾、一緒に行こうよ~』
甘え声でお願いする香織にあたしは
『うん。わかった』
オッケーの返事をした
『やったぁ♪じゃあ、授業終わったらすぐ行こうね』
あたしは人が集まるところが少し苦手でライブとかあまり興味はなかった…
でも、何故かこの時はなんとなく“行きたい”って思った
もし、あの時…
香織の誘いを断ってたら…
あたしは、『彼』の存在を知る事はなかったかも知れない…
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