君と揺れていたい

2/13
84人が本棚に入れています
本棚に追加
/277ページ
彩世(さよ)の腕には無数のリストカットの傷痕がある。 四年前、僕たちは最悪の状態で出会った。 僕は、対人恐怖症でどちらかといえば一人が好きだ。誰かを信用することなんて、出来ない。傷つかない為には信じないってことが一番だと小さい頃から思っていた。 人は、無差別に他人の心をえぐっていく。 だったら、最初から誰にも心を開かなければ良い。 そう思っていた。 彩世と出会ったのは、雨の夜だった。
/277ページ

最初のコメントを投稿しよう!