6人が本棚に入れています
本棚に追加
一度目に母が呼んでから5分程たったであろうか…。身支度も、ほぼ終わりに近付いた時、先程よりさらに大きな声で、母の声が聞こえてきた。
「優香!聞こえてるんでしょ!いい加減にしなさい!」
これ以上、母を怒らせる訳にはいかない。そう思った彼女は、すぐに声を発した。
「は~い。制服に着替えたらすぐ行くから!」
そう言うと、今度は洗面所から、急いで二階の部屋へと戻り、制服に着替える…。
そして、鏡の前でもう一度身嗜みにチェックを入れ、今度はメイクを施す。
唇には、光沢のあるリップを。薄くだが、ファンデーションを塗り、睫毛はビューラーでくるりと巻いて、眉を書く。
ごく普通の、今時の女子高生の完成である。
「よし、できた!」
鞄を持ち、一階へ降りてリビングへと向かった…。
最初のコメントを投稿しよう!