6人が本棚に入れています
本棚に追加
7時38分…。
「それじゃ、行ってきま~す。」
挨拶をして、玄関へと向かう。
母がそれを聞いて、彼女を玄関まで追い掛けてきた。
「いってらっしゃい。気をつけてね。」
「うん。あ、そうそう!今度の日曜日って、父の日だったよね。プレゼント、何がいいかな?」
小声で、父に聞こえないように母と会話をする。母も思い出したように考え込んでいる…。
「う~ん…。優香、あなたが決めなさい。」
しばらく考えて返事をする…。
「わかった!日曜日までに、何か買ってくるね!それじゃ、行ってきま~す。」
扉を開けて、自転車の所まで行く。家から駅まで、だいたい自転車で10分くらいだろうか…。
それほど急ぐ訳でもなく、比較的ゆっくりと自転車を走らせて行く。
もちろん、遅刻しそうな程の時間ではないからだ。
ふと、彼女の脳裏に、昨夜見た夢が浮かんでくる…。
いい夢と悪い夢で分けるならば、昨日の夢は悪い夢であった…。
最初のコメントを投稿しよう!