序章…。

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昨日の夢の事は、正直早く忘れたい…。最近、頻繁に同じ夢を繰り返し見る…。 日に日にその『悪夢』は、彼女の夢の中で進化しており、抽象的であったビジョンも、かなり具体化されてきている…。 すでに、この『悪夢』を見始めてから、一週間はたったであろうか。 彼女…、池上優香が、毎夜見ている『悪夢』とは、今まさに人が殺されようとする瞬間であった…。 薄暗く、湿った感じのする部屋…。女性…?女の子?と言った方がいいだろうか…。 その女の子は、目隠しと、口にはさるぐつわで、声を発する事もできないでいる。 肌には、布きれ一枚も身に纏っておらず、両手には手錠までかけられている…。 そこに一人の男が部屋に入ってくる…。顔は見えない…。後ろ姿のみの映像であるが、その男性の背中は、何故だか小さく映る…。 そして、何かを女の子に言うと、男は彼女を犯し始める…。 ただ犯すだけではない…。彼女の首を、両手で締めながら…。
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