序章

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私は高梨都(タカナシミヤコ)。高校1年。彼氏は…いません。 父親の海外出張の関係で、4月から独り暮らしをしています。 最初こそ生活に追われていたけど、今はそれにも慣れて満喫中! 「いい天気だなぁー」 季節は初夏。昨夜に降った雨がやんで、残った雨の雫が朝日にキラキラ光っている。空気も澄んでいて気持ちがいい。 今朝は本当に気分が良かった。 肩にかかる長さになった色素の薄い茶色の髪は、珍しく寝癖がついてなかったし、目玉焼きは絶妙な半熟に出来た。 いつもこうならいいのに! 今日はいつもよりちょっぴり早めに登校中。 私の前には幼稚園の服を着た男の子とお母さん。男の子は水溜まりをジャンプしながら進んでいた。 「ちょこちょこして可愛いー」
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