第1話

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「……いい加減にしろ!!」 俺はそいつの腹をめがけおもいっきり肘をついた。 それは見事にヒットし苦しんでたけど俺には関係ないや。 「さ、帰ろっと」 そう思った瞬間、後ろから拍手が聞こえた。 「さすが雪だ」 その拍手の主はルームメイトの悠哉だった。 「フンッ、当たり前だ。こいつらその気ないってのにいつも来やがるから」 「それだけ雪のこと好きだってことだよ。僕にはわからないけどね」 そう、悠哉はこの男子校で唯一の普通の人。こいつがいてくれてよかったと心から感謝している。 「早く帰ろう、悠哉」 「生徒会のほうに行かなきゃダメ」 「あ、そうだった…」 あまり行くのに気が進まない。だって…
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