第一章 始まり

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いつもと変わらない日はどんどん過ぎていく。 あの日から3日後……。 ザワザワと騒ぐ教室。 それぞれが友達と話をしている。 今は3限授業前の10分休憩の時間だ。 僕は自分の椅子に座っていた。 いつものように窓から外を眺めていた。 「今日はちょっと暗いな。」 青い空は黒い雲の下に隠れて、太陽の光は僕の所まで届かない。 光のない世界。 まるで、今僕だけがいる世界そのものだ。 一人ぶつぶつ言ってる僕は、周りから見るとおかしな奴に見えるだろう。 だけど僕を見る人なんてここにはいない。 僕は空気のような存在だから……。
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