第一章 始まり

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「これを新聞にくるんで、…………。よし。野球ボールの完成。」 山辺はビーダマの周りに何枚もの新聞紙を巻いてセロハンテープでぐるぐると固めた。 「よし、ボールも出来たし、これで野球出来るなぁ。」 池倉の陽気な声は僕の気分をよりいっそう悪くする。 「敦、早くバッターボックスに立てよ。」 田島に背中を押され、ほうきを持って適当な所にたたされた。 もうだいたいこれから山辺達がすることくらい分かる。 それくらい毎日やられてきたし………。
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