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「走れ!」
ここはポップン世界。一人の少年は自身の影と灰色ツインテールが特徴の白服女性を連れ、迫り来る不定形の追っ手から逃げていた。
「MZD! 貴様また変な客を招いたのではないのか!?」
女性は白く透き通った肌にシワを寄せ、MZDと呼ばれる少年へ目を向ける。
その美人と言うべき顔は、紛れもなく怒っていた。
「知るか! 俺はあんなの招いた覚えはねぇ!! ったく、まだ追いかけて来やがる!!」
飛び交う罵声。影はちらりと後ろを見、ため息混じりで呟いた。
「もう十五分は追いかけられていますね…」
「はっ、随分人気者だことだなワタシ達は」
「違うっつーに、ロキ…」
自嘲の笑みを浮かべる白服の女性――ロキに、MZDはささやかに突っ込んでおく。
三人はMZDの住居、アマゾン川流域青木町へ逃げこんだ。
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