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アマゾン川流域青木町はとても入りくんでいるため、道を完璧に把握している者はMZDと彼の親しい人物達だけ。
初めて来た者が入るとどうなるか。それは…
「よし撒いた!」
そのまま迷う運命なのである。
「奴等を混乱させ時間稼ぎか…よく考えたものだ」
方向がわからず辺りを見回す追っ手達を遠くから覗見、感嘆の声をもらしながらMZDへ向き直るロキ。
「まぁな…でもほんの気休めにしかならない。アイツ等は俺の神力を覚えたから、それを辿って来る」
「神…」
不安そうに自分を見つめてくる影の頭を、MZDは優しく撫でてやった。
「心配すんな影っ! だって俺、神だから~」
いつもの口調でそう言ったMZDだが、影には彼が内心焦っているように見える気がした。
「さーて、とりあえず…」
影から手を離し、MZDはパチンと指を鳴らした。
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