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「のぎゃぁぁぁぁっ!!?」
身の危険を感じたのか、ひかりは全反射神経を使って即座に横へ回避する。
彼女が回避したため、女の人はそのまま顔面からベシャッと落下した。
「………」
しばしの沈黙。何処からともなく、鶯谷が鳴いたような気もしなくもない。
「……あの、大丈夫ですか?」
その沈黙を破ったのは友理子だった。降ってきた(?)女の人の傍に座り込み、覗くようにうつ伏せで気絶している彼女へ顔を近づける。
見た目相応二十代程の、灰色ツインテールが特徴の白い衣服を着た女の人。
恐ろしい程整った顔立ちは、日本人には無い美しさを醸し出していた。
「…外国人かな?」
友理子が首を傾げた時であった。
「…はっ!」
突然、ぱちりと女の人の目が開く。そしてそのままむくりと起き上がり、辺りを見回すとポツリと呟くように言った。
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