陽晴の存在

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「私、あの子は…嫌いだよ…」 「恋…」 「私はあの子の考えてることが分かってあげられないの、全くわからないの…」 …そんなのは、わかる訳ないんだよ…?? 分かってあげられないのは、あたりまえだよ。 だけど恋は皆のことをずっと見ていて 表情や、声なんかで、だいたい考えてることを理解することができた けど、 それでも… 「…そんなに理解しようとしなくていいと思う。恋は…優しすぎるんだよ」 そうだ。 なんで恋はこんなに優しいんだろう 小さかったころ、恋の優しさが疎ましくてケンカしたことすらあった 「真…私は私なりに意志を持ってる…私には相手を理解することが相手と友達になるチャンスだと思ってるの」 恋は力強く言う 「だから、まずは私、陽晴ちゃんをよく見て見るよ、距離をおいて」 ……恋… そんなに優しくなくてもいいんだよ…… 優しすぎるよ… 見ていて苦しいくらいに… 「うん、そうだね、そうしてみたら??」 こう言わずに、 なんて言っていいのか真には分からなかった 「じゃあまた明日ね、バイバイ」 恋は手を振った。 「バイバイ」 星が 見えた。
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