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彼女がボクの事を女友達と思っているのは分かってる。
そうでも無い限り、ボクの面前で着替えなんて行為に走らなかっただろうし。
「ああ……、最悪」
何がって言われたら全てが、としか答えられない。
親には女の子扱いされ、好きな子には女友達と受け取られている。
ボクは男だ!
思春期真っ盛りの健全なる日本男児だ!
ちょっとだけ女っぽいだけの男だ!
「ちょっと……じゃないな」
希望と虚しき事実、そして自虐のコンチェルト。
迎える明日がいつもと変わらないだろうと溜め息を吐きながら、そのまま夢の中へと意識を落とした。
―*―
通い慣れた道はいつもと変わらず、街路樹の葉は青から黄色へと姿を変え始めている。
月曜日は何故か憂鬱になる学生が多いが、その気持ちは分かる。ただ、ボクの場合は課題や宿題をやっていないからでは無いけど。
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