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「大介、行くぞー」
慌ただしそうに準備をしている大介に、洋一は声をかける。
「ちょっと待ってよ。よーちゃん、準備早すぎ」
大介は重そうなカバンを持っている。
何をそんなに持っていくわけ…?
薄ぺらいカバンの洋一には全く理解できない。カバンなんて、単なる飾りにしか過ぎない。
「持ってやるよ」
洋一は声をかけた。と同時に手を出し、大介のカバンを持った。
「じゃ、僕よーちゃんのカバン持つね」
大介も同じように、洋一からカバンを取り上げた。
「ちゃんと持って行ってるの?教科書とか」
「学校に置いてるよ」
あきれかえった表情で大介は洋一を見ている。早く話を変えないと、大介にまた小言を言われそうである。
「急がないと電車、間に合わねぇぞ」
洋一の言葉に急いで2人は飛び出し、学校へ向かった。
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