2人の昼食🍴

4/8
前へ
/44ページ
次へ
大介は列に並ぶ洋一の姿を確認すると、席を探すために学食内を歩きだした。 「あのぉ、お金貸してくれない?」 「僕?」 見たこともないような学生に声をかけられ、何と返事したら良いのか分からない。 洋一と同じくらいの身長をした生徒が2人、大介の前に立っていた。 「2人分欲しいんだけど…1万円で足りるかな」 この人たち、僕からお金取るつもりなんだ… 鈍感な大介にもこれくらいのことは、理解できた。 「いや、そのぉ…」 いつもは洋一が近くにいるので、対処方法は分からない。 よーちゃん、どこぉ… 周りを見回すが、さっきの列にも洋一の姿は見当たらない。 「誰か探しているのかな?じゃあ、もう1万円追加だな」 目の前に立つ、2人の生徒はさらに続けた。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

442人が本棚に入れています
本棚に追加