2人の昼食🍴

5/8
前へ
/44ページ
次へ
「何かお話でも?話あるなら、俺聞きますけど」 両手にうどんと定食のお盆を持った洋一がその2人に話しかけた。 洋一は大介ににっこりと笑いかける。 「いや、話なんて特にないんだけど…」 2人の生徒は逃げるように立ち去った。 こんなことは『不良』と呼ばれている洋一にとって慣れっこである。いつもからんでくるヤツに比べればたいしたことはない。 「大介、あいつら知り合い?」 大介が答える間もなく、洋一はさらに続ける。 「まぁ、知り合いなわけないけど」 ニヤニヤと笑ったままで洋一は大介を見ていた。そして、大介の頭を乱暴に撫でる。 「飯、食うぞ。いただきます」 何もなかったかのように洋一は箸を割り、食べ始めた。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

442人が本棚に入れています
本棚に追加