三日(みじつ)

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「…………」 本から顔を上げ、唖然とした顔を向けている。 『…な』 見えて…る…? 『あなた、私が見えるの…?』 それにしても知らない顔だ。いかにも真面目そうで、静かで…私と全く逆な感じがする。 しかし、そう声をかけたとたん、ばっと本に顔を背けてしまった。 ……………見えてるし、聞こえてる…? 一体何だと言うのだ。 「きゃははははは」 そこに奈都葉達が楽しそうに笑って登校して来た。 「全く実里も馬鹿だよネー。死んじゃう何てサァ」 私は耳を疑った。奈都はこんな事言う何て。 「だよねー。マジ呆気なーい。」 朱美まで…。私、仲間だったよね…? 「ねぇ、花何てたむけとく必要無くない?」 「確かにー」 きゃははははと笑いながら花瓶をガタンと倒す。みるみるうちに水は机に広がり、やがて床に滴った。 『…っ』 イラッとした。奈都達だけじゃない、これを見て恐くて傍観してるやつもだ。 『おい…』 どうやったかなんか、覚えていない。気が付いた時にはさっき目の合った子を憑慰(ひょうい)して、皆を睨んでいた。 「何よ、転校生。文句有るぅ?」 奈都達は更ににやにやと皮肉っぽく笑った。 「転校生…?は、誰が。奈都、いい加減にするんだね。」
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